私の糸魚川暮らし:File06

私の糸魚川暮らし:File06

海と山が近く
アウトドアが好きな私には
最高の街です。

小林 信也(44歳)

東京都出身
株式会社MOVEDのCOOを務める。
2022年12月から、横町の賃貸空き家を
リモートワークの拠点「星場荘」として活用している。

ー株式会社MOVEDはどのような企業?

簡単にいうとIT系です。ITツールの研修事業、プレゼン事業、ITの導入コンサルティング、業務改善支援などを行う、オフィスのない完全フルリモートの会社です。
日本全国にメンバーがいて年齢も幅広く、ほかの仕事をしながら働く人もいます。
私自身は3年前に入社し、今は社長と一緒に経営全般をみています。

ー糸魚川に事務所をもつことになったきっかけは?

一番最初のきっかけは、4年前に社長の渋谷が仕事で糸魚川に来たことです。
その時に市の関係者とつながって、プライベートでも遊びに来るようになったみたいですね。それが縁で「糸と魚と川」というプロジェクトを私たちと市が一緒にやることになって。糸魚川の魅力を伝えるために色々な企画や活動を行っているんですが、コンセプトのひとつに移住というのがあるんです。移住ってハードルが高いじゃないですか。だからまずは糸魚川の知名度を上げて関係人口を増やそう!という考えで取り組んでいます。これから長いスパンで糸魚川を活性化させていきたいという想いで、糸魚川に拠点をかまえることになりました。今は月に10日以上はここで仕事をしています。

ーこの物件に決めたのはなぜ?

都市部にはもう残っていない昭和レトロな雰囲気が懐かしく、今風に言うとエモいんですよね。布張りの壁や模様の入った窓ガラス、昔の電気のスチッチとか、今ではすごく貴重なものが残されていてテンションが上がりました(笑)
水回りは新しいものになっていたし、広さは十分あるので、もうここしかない!と思ってすぐに契約しました。使えそうな家具はオーナーさんのご厚意でそのまま使わせてもらっています。
「星場荘」という名前は、元の所有者さんのお名前からとりました。星場ってすごくいい響きだなと思ってそのまま使わせてもらいました。
色んな世代のメンバーが糸魚川に来るんですが、みんなこの家をすごく気に入っています。

(左)模様入りの昭和ガラス (右)食器棚は元からあったものを使用

ー糸魚川の印象は?

悪い意味ではなく「いい感じに開発に取り残された街!」というのが一番最初の印象です。
仕事でいろんな地方都市に行くんですが、だいたいどこに行っても○○タウンみたいなロードサイド店が並び、そこに全部集約されてしまっているんですよね。そういうところは地場の面影が何も残っていなくて、私のような都市部から来た人間はがっかりしちゃうんです。糸魚川は地元密着型のスーパーがメインにあって、地域に昔の面影が残っているところが良いなって思います。
あとはとにかく人がいいですね。外から来る人に慣れている感じがあって、どこに行っても気さくに話しかけてくれます。地方によっては閉鎖的な印象を受けるところもあるんですが、糸魚川の人は壁を作らないのですぐ仲間になれます。滞在しているときは必ず誰かを誘って飲みに行っていますね(笑)

ー糸魚川の魅力、楽しみ方は?

やっぱり海と山が近いのはすごく魅力です。私はキャンプやスキー、ロードバイクなどの趣味もあるので、アウトドアギアは全部糸魚川に持ってきました。
鉄道好きでもあるので、今はもう使われていない貨物の駅を見に青海まで自転車で行ったりもしました。
あと駅北の雁木ってあるじゃないですか。あれって昭和から令和まですごく歴史があって、調べてみると面白いんですよね。それにフォッサマグナとか地質学的な歴史もあって、マニアックかもしれないけどすごく魅力的な歴史をもつ街だと思うんです。
都市部では見ることのできない古き良きものが残っていて、路地裏とか散歩しているだけでも面白いですよ。
糸魚川は情報発信や宣伝を工夫すればもっと関係人口が増えていく街だと思うので、お手伝いできたらいいなと思っています。

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